千金温泉 せがねおんせん )

 下北半島の西側、斧で云うとちょうど刃部分に位置する佐井村、刃先に相応しく海岸線は切り立った絶壁、奇岩を配した仏ヶ浦がある。
 さて、千金温泉は海岸線を走る国道から少し内側に入った場所にあります。小さな看板しか目印が無いので見落とさないように注意が必要です。
 開けた地にぽつんと可愛いピンクの一軒家が見えてきますとそこが千金温泉です。どちらかと言うとちょっと広めの共同浴場風の佇まい。清潔感溢れる施設内は訪ねて気分良く、熱めの芒硝泉に酔いしれること間違い無しです。

訪問日:2005.04.19


----- 温泉データ ----- 分析表

泉質: ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉  pH=8.40
蒸発残留物: 8,666mg
色匂い: 茶褐色、微塩味、硫黄臭
効能(浴): 切り傷、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、他
源泉温度: 51.7℃
立ち寄り: 350円 13:00-20:00 月休
方式: 掛け流し
住所: 下北郡佐井村大字佐井字原田川目19-17
電話: 0175-38-4150


 小奇麗な脱衣所を抜け扉を開けると、窓-湯船-洗い場と並ぶシンプルな造りの浴室が目に飛び込んできます。
尋ねた時間が夕方であったため、大きく取られた窓からは西日が注いで、掛け流される湯面に反射し美しいものになっています。
 透明感のある茶色のお湯は、薄い塩味でほのかに甘味を感じるおいしい湯です。微妙に硫黄臭のような香りを感じますが分析表には硫黄成分が無く、腐葉土臭と記されています。
 やや熱めに設定された湯に身を委ねると、芒硝泉のツルツル感と塩泉の温まり感のダブルパンチに打ちのめされてしまいます。
 本州の北側で一番遠いこの地には、仏のいる仏ヶ浦と極楽浄土の千金温泉、是非訪ねていただきたい温泉の一つです。

凄く大きな湯混ぜ板がある
熱すぎて入れないときはこれで湯冷まし


蛇口より新鮮な熱湯が注がれます

国道沿いの看板
とにかく小さく気が付かない
つい通り過ぎそのまま仏ヶ浦まで行く羽目に


千金温泉近くの海岸線
近所の方が海草を摘んでいる姿がありました
夕食の味噌汁の具かな?


佐井港のペイントアート

仏が宿る「仏ヶ浦」
凝灰岩の侵食で出来た自然のオブジェ


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