鉛温泉 藤三旅館 なまりおんせん ふじさんりょかん )

花巻市市街から山側にしばらく入ったところにある一軒宿の温泉。立って入浴する「白猿の湯」が有名です。
 この名の由来は、六百年程前高倉山麓でキコリをしている時、岩窟から出てきた一匹の白猿が、桂の木の元から湧き出る泉で手足の傷を癒しているのを見た。これが温泉の湧出だと知り、キコリの一族が天然風呂として利用し「白猿の湯」と言われるようになったと伝えられています。


訪問日:2005.04.21


----- 温泉データ ----- 分析表

泉質: アルカリ性単純温泉
    弱アルカリ性純高温泉  pH=8.50
蒸発残留物: 659.8mg
色匂い: 無色透明、無味、無臭
効能(浴): 神経痛、リウマチ、胃腸病、筋肉痛、他
源泉温度: 50.2℃
立ち寄り可:700円 (宿泊がお徳 1575円〜) 方式: 掛け流し
住所: 岩手県花巻市鉛字中平75-1
電話: 0198-25-2311(自炊部)


 人気の途絶えた深夜の「白猿の湯」は、高い湯気抜きの天井の中、静寂観と鏡のよう湯が張った湯船により、緊張感に包まれた空間となっていた。
 この鏡のような湯を割り静寂を打ち破ったその時、身体に染み入る温泉で至福の時を向かえる。 立ち姿の入浴は思いのほか心地良い、体の力を抜き温泉の浮力に任せて浮かんでみるのも良い。
 この日、遠くから湯治で滞在しているおじいさんに伺ったのだが、この白猿の湯にはいつも白猿が遊びに来ているのだと言う。その証拠に壁には温泉成分で象られた、猿、弘法大師、観音様が見て取れます。

 白猿の湯のほかにも、川辺の景色の良い「桂の湯」、「河鹿の湯」「白糸の湯」「龍宮の湯」と雰囲気を変えて入浴するのも良い。


河鹿の湯
湯の投入量も多く人も少なくお薦めの湯船


彩り鮮やかな白糸の湯


桂の湯
新しい造り、内湯と露天風呂が備えられています。


露天風呂の一段下の露天風呂
豊沢川を直接感じられる、水量が多いと迫力があります。


白猿の湯由来の絵が奉られる
宿の中の神棚です。


あなたには見えますか?
弘法大師と観音様が浮かび出ています。


自炊部の廊下
左右に並ぶドアが自炊部屋になります。


小さなお部屋ですが快適です
窓を開けると直ぐ下は豊沢川が流れます


部屋の戸棚には自炊道具もあります

滞在中の生活を支える売店
館内の自販機よりこちらの方が安いです


お部屋に届けられる自炊部でセットの夕食

朝食もお部屋に配達されます

旅館の裏側、風情があります

小さな滝も目の前にあります

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